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海外通販の関税はいくらからかかる?課税価格1万円以下の免税、個人輸入の「0.6掛け」と、2028年4月に変わること

海外通販で関税や消費税がかかるかどうかの分かれ目を、税関と財務省の資料をもとに整理しました。課税価格1万円以下の免税と例外品目、個人使用の「海外小売価格×0.6」、郵便物を分けた場合の合計、簡易税率の例に加え、2028年4月1日に予定されている0.6掛け特例の廃止と、販売者への消費税の課税についてまとめています。

執筆:株式会社皓悦

暗いテーブルに、麻ひもで結んだクラフト紙の包みと白紙の荷札、表示が空の電卓、鉛筆
海外から届く荷物と税額の確認をイメージしたAI生成の画像です。実際の郵便物や税関の書類、計算結果ではありません。

海外の通販サイトで買い物をするとき、気になるのが「関税はいくらからかかるのか」です。今のルールでは、課税価格の合計が1万円以下なら、原則として関税と消費税、地方消費税が免除されます。ただし、課税価格は支払った金額そのものとは限らず、免税にならない品目もあります。

さらに、このルールは2028年4月1日から変わることが決まっています。このページでは、税関と財務省の公開資料をもとに、今の計算の考え方と今後の変更点を整理します(2026年11月2日確認)。個別の税額は品目や運送方法で変わるので、ここでの計算はあくまで目安です。

今の分かれ目:課税価格1万円以下

税関の案内では、課税価格の合計が1万円以下の貨物は、原則として関税、消費税、地方消費税が免除されるとされています。一方、酒税とたばこ税・たばこ特別消費税は免除になりません。お酒やたばこは少額でも別に考える必要があります。

また、革製のバッグ、パンスト・タイツ、手袋・履物、スキー靴、ニット製の衣類などは、課税価格が1万円以下でも免除されません。個人的な使用のためのギフトとして居住者に贈られたものは別扱いです。洋服や靴を海外から買うときは、この例外に当てはまらないか最初に確認してください。

「0.6掛け」とは

個人が自分で使う目的で輸入する貨物の課税価格は、海外小売価格に0.6を掛けた金額です。それ以外の貨物は、商品の価格に運送費と保険料を足した金額になります。つまり、同じ金額の商品でも、自分用か、販売用かで課税価格が変わります。財務省の解説でも、この特例によって販売価格16,666円までの貨物が少額免税の対象になってきたと説明されています。

海外小売価格(自分用)課税価格(×0.6)1万円以下の免税
10,000円6,000円対象
16,000円9,600円対象
20,000円12,000円対象外

表は、円換算した海外小売価格を置いた単純な例です。免税にならない品目には当てはまりません。また、販売目的で輸入する場合はこの計算になりません。海外で仕入れて日本で売る方は、運送費と保険料を足した金額で考えてください。

分けて送れば免税になる?

カスタムスアンサーでは、郵便物は原則として1つの包装ごとに課税価格の合計を見るとしています。ただし、同じ差出人から同じ名宛人に同じ時期に分散して送られたものは、分割された郵便物すべてを合計します。一般の貨物でも、1つのインボイスの貨物を分けて申告した場合は、そのインボイスの全貨物を合計します。分けて送れば必ず免税になるわけではありません。

1万円を超えたら:簡易税率の例

課税価格の合計が20万円以下の場合、一般貨物と郵便小包では、通常の関税率とは別の簡易税率が使えます。下の表は税関の案内からの抜粋です。関税のほかに、消費税と地方消費税が別にかかります。

品目の例簡易税率
コーヒー、茶(紅茶を除く)など15%
衣類及び衣類附属品(メリヤス編み・クロセ編みを除く)など10%
プラスチック製品、ガラス製品、家具など3%
ゴム、紙、陶磁製品など無税
その他のもの5%

たとえば海外小売価格2万円の商品を自分用に買い、「その他のもの」の5%に当たる場合、課税価格は1万2千円で、関税の目安は600円です。実際の税額は税関の判断で決まり、ここに消費税等が加わります。革製品やニット製衣類、履物など、簡易税率が使えない品目もあります。

税金はどこで払う?

国際郵便で届く課税価格20万円以下の品物は、税金がかからなければそのまま配達されます。税金の合計が1万円以下なら、原則として配達時に税金と日本郵便の取扱手数料を払って受け取ります。国際宅配便では通関業者が手続きを代行し、税金とは別に手数料がかかることがあります。「関税を払って」というSMSの詐欺については、こちらの記事をご覧ください。

友人からの贈り物などで価格が分からないときは、税関から「外国から到着した郵便物の税関手続のお知らせ」というはがきが届くことがあります。そうした場合、税関は同種や類似の物品の価格などを参考に課税価格を決めるとしています。海外の友人に送ってもらうときは、内容と価格が分かる情報を残しておくと安心です。

2028年4月1日から何が変わる?

大きな変更は2つです。1つ目は0.6掛け特例の廃止です。財務省の法律案の資料では、個人使用の貨物に限って課税価格を海外小売価格の6割にする特例を廃止し、施行日を令和10年(2028年)4月1日としています。財務省は、この特例が適用された貨物の9割以上が課税価格1万円以下であり、国内の事業者との競争に不均衡があることなどを理由に挙げています。

2つ目は、海外からの通信販売に対する消費税の取り方です。財務省の解説によると、輸入時の消費税の少額免税は維持しつつ、少額免税の対象となる通信販売について、販売した事業者に消費税の納税義務を課します。売上高が1,000万円以下の事業者は国内取引と同様に免除され、プラットフォームを通じた販売では一定のプラットフォーム事業者に納税義務が移る仕組みも作られます。1万円以下かどうかは、販売する資産の単価ごとに判定するとされています。

項目今のルール2028年4月1日以降
個人使用の課税価格海外小売価格×0.60.6掛け特例は廃止
1万円以下の判定(輸入時)個人使用なら販売価格16,666円まで対象課税価格の合計が1万円以下かどうか
少額の通信販売の消費税販売者への課税はなし販売した事業者(一定の場合はプラットフォーム事業者)に納税義務

購入者から見ると、2028年4月以降は、海外の店の表示価格に消費税が含まれる、または別に請求されるようになる場面が増えると考えられます。これは制度から読み取れる見通しで、各社の表示方法はまだ分かりません。金額の大きい買い物を2028年以降に予定している方は、そのときの税関の案内で確認してください。

買う前のチェックリスト

  • 自分用か、販売用か(販売用なら0.6掛けは使えません)
  • 革製品、ニット、履物、手袋、お酒、たばこなど例外に当たらないか
  • 同じ店から同じ時期に分けて届く荷物がないか
  • 送料や保険料、運送会社の手数料が別にかからないか
  • 届くのが2028年4月1日以降になるなら、そのときのルールを確認したか

代行業者や転送サービスを使う場合は、誰が輸入者になるかで考え方が変わることがあります。使い分けは購入代行と海外転送の違いの記事をご覧ください。なお、日本国内の出品者が国内から発送する商品を買う場合は、原則としてこの輸入手続きは関係しません。迷ったときは最寄りの税関相談官に確認できます。この記事は一般的な情報で、個別の税額をお約束するものではありません。

参考情報・出典

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